「私とゴルフ・イップス」という題名でゴルフ場機関誌に寄稿したことがあります。これそのままご紹介です。

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おそらく、 イップスを経験したことのな いプレーヤーからすれば、 イップス・・・それ が何なのか? は皆目見当がつかないだろう。 私の場合、 それは突然にきた…あれは30 歳のとき、 突然振りかぶったクラブが降りてこない。 またその数年後、始動ができない~フリージング状態。 また40歳代半ばからは、トップがつくれない! では現在は? といえば、明らかに練習と本番のときのフォームが違う、必ず変わってし まう…。 

たしか、 元巨人の江川投手がそうだった と思う。 また数年前にゴルフで賞金女王に 輝いた方もそれだったか…また野球の世界でもあったと思う。 たとえば投手であれば、 ピッチャーゴロの処理で1塁への軽いボー ルが投げられない、やテニス、サーブの際 のトスができない。 

ゴルフで、パターイップスの方を見たことがある・・・ 30~50センチくらいのが不自然 な当たり方をして、数メートルも行ってしまう。 本当に辛そうでした。

このストレスは半端でない。 私は若いこ ろ、バスケットでそこそこ活躍していた。 運動神経は決して悪くはなかった。 練習を 過酷にして治そうと試みたが、 たちが悪い。 練習ではイップスは出ない。 

コースに出る前に、お酒を飲んでやって みた。 おおよそ500年前に、 スコットラン ドでゴルフが生まれ、 以降ホール数がまちまちだったらしい。 それを、 自分のスコッ チウィスキーが18杯あけると、ちょうどコ ースを回り切れるので・・・という案が採択され て18ホールになったという説があり、ついては飲みながらのゴルフは、あながちマナー違反ではないという話をきいていたので ・・・。 また昼食時に大酒をこなして、 後半20 打改善などもたびたびあった。 それはそれ で不思議がられた。 

ゴルフスクールも4か所やってみた。 福岡勤務のときは、そのスクールのコーチが あまり上級者ではなかったのだが、 その分、 教え方のうまいコーチだった。 だから私は そのコーチだったらと投げかけてみた・・・ 「どうすればイップスは治せますか?」 返事に期待したものだが、呆れた答えが返っ てきた・・・ 「私もなんですよ、イップス」もう、次の日から行くことはなかった。 

その8年前、 またこれも福岡だが、 私は ロータリークラブに所属していた。その席 でゴルフ談義となり、それがイップスの話題に発展…そうしたらあるマスコミ関係の 副社長さんから、こう話があった・・・ 「実は私もイップスなんですよ。 そうだ、私はねイップスの会に入ってましてね、よければ 今度来ませんか?」 私は、そんな集まりがあるのか? オモシロそうだなとは思ったのだが、結局は行くことはなかった。 

あと、「1年以上クラブを握らない」もや ってみた。 クラブを重くしてやってみたこともあった。この治し方 スマホにメモ入力していたところ、 100以上のアイデアにもなってしまい、すべてやってみたが、 毎回の結果がそれぞれで、これで絶対に開眼!というものではなかった。 

イップスが発症する前、 実にのびのびや っていた… 300ヤードくらい飛ばせてた時代もあった(しかし方向が少し違えば、すべてOB!)。生まれて初めてゴルフの打ちっぱなしに行 ったとき、実に上手かった! 打球が不思 議と2~3段階にギュギュギューンと伸び ていく感覚に自分でもシビれた。 練習場なのに、席の後方でそれを見ているプレー ヤーがいた…。 

でも、ほんとにイップスっていうのは、 いったい何なのか? 悩みに悩んで、いろいろな打ち方を試しているうちに、あまりにいろいろな打ち方ができるようになって、 それがますますイップス病の深みにはまっ ていく原因となった。 

とにかく、私は社会人になって、入社以来バリバリの営業マンである。決してゴル フから逃げることはできない。でもゴルフ 当日のプレッシャーはスゴい。 明らかに恐怖感だ! 

で最後、 私はこの寄稿文を次のようにまとめたいと考える。 

イップスがなぜ起きるのか?といえば、それはメンタルな理由が大きい(説明不可能な化学反応?) のだが、でも私は実に大きく、切実に できないひとの気持が、死ぬほどよくわかるようになった(あらゆる人にやさしくなった)。この件以来、会社の仕事上でよくありがちな…「なんでこんなことができないのか?」という場面で私が感情を乱すことはなかった。

私は、イップスを完全に克服できた(完全100%です)! という方の話はきいたことが ありません。どなたかご存じの方がいらっ しゃればご連絡いただければと思います。 

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